• 雛人形の標準的な並べ方とは?飾る際の注意点やポイント

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    女の子の健やかな成長と幸せを願う、一年に一度の雛祭り。

    「雛人形を飾ってお祝いしたいけれど、雛人形や雛道具はなにをどこに並べたらいいの?」「地方によって飾り方が異なるの?」とお困りではないですか?

    本記事では、標準とされる雛人形の並べ方を七段飾り・三段飾り・五段飾り・親王飾りに分けて紹介しています。

    飾る際の注意点やポイントを踏まえて解説しているので、参考にしてください。

    雛人形とは?どんな意味があるの?

    雛人形は平安時代における貴族の婚礼の様子を表しています

    気高く華やかなお人形や道具には、多くの人に祝福されるような幸福な結婚ができるように、豊かな生活・人生が送れるようにと願いが込められています

    標準とされる雛飾りに飾る主な人形は、上から順に次の通りです。

    • 新郎新婦である「内裏雛(だいりびな)」
    • 内裏雛のお世話をする「三人官女」
    • 儀式を盛り上げる「五人囃子(ごにんばやし)」
    • 護衛である「随身(ずいじん)」
    • 宮廷における雑用係である「仕丁(してい)」
    • 嫁入り道具
    • お輿入れ道具


    また、古くからある中国の学説によると、奇数は陽の数字で縁起が良いとされることから、雛段の段数も三段・五段・七段が基本となります。

     

    雛人形の種類や、道具の解説はこちら▽

    雛人形の人形や道具にはどんな名前や意味があるの?

    お殿様とお姫様は右と左どっち?お雛様の飾り方は地方によって異なる

    お雛様の並びは関西と関東によって異なります

    関西の一部や京都では、雛飾りを正面から見て右側がお殿様(男雛)で左側がお姫様(女雛)となるように飾ります。

    関東の場合は、雛飾りを正面から見て右側がお姫様(女雛)で左側がお殿様(男雛)となるように飾るのが一般的です。

    現代では、関東の並べ方がメジャーで京風と呼ばれる関西の並べ方は少なくなっています。

    しかし、年代や地域・家庭によっては、独自の飾り付け方や伝統があり、標準の並べ方が異なるケースも見受けられます。

    そのため、標準とされる並べ方に縛られすぎず、家庭や地方の伝統を尊重して並べても良いでしょう。

    雛人形を飾る際の注意点

    雛人形を飾る際の注意点は、3つあります。

    • 上の段から順に並べる
    • 手袋などで汚れの付着を防ぐ
    • 並べ終わったら写真を撮っておく

    それぞれ詳しく説明します。

    上の段から順に並べる

    雛段飾りの雛人形や雛道具は、上の段から順に並べましょう。

    人形や道具などを並べている最中に袖などが当たったり、うっかり落としたりした場合に、下の段に並べた人形や道具を傷つける可能性があるからです。

    破損や並べ直しを防ぐためにも、上の段から並べるのがおすすめです。

    手袋などで汚れの付着を防ぐ

    人形や道具を取り扱う際は、可能であれば手袋などを着用しましょう。

    素手で人形や道具に触れると、汗や手垢などで汚れる可能性があります。

    繊細で美しい人形を汚さないように細やかな配慮をおこなうことで、雛人形をより長く美しい状態に保てます

    とはいえ、手袋を着用することで細かい道具を並べにくくなったり、滑りやすくなったりするので気を付けてくださいね。

    並べ終わったら写真を撮っておく

    雛人形を並べ終わったら全体の写真を撮っておくのが良いでしょう。雛人形は一年に一度しか飾る機会がありません。

    次年度に飾り付ける際に困らないよう、撮った写真をプリントして一緒にしまっておきましょう

    雛人形だけでなく、毎年雛人形と子供を一緒に写真に納めておくのも、子供の成長記録や思い出としても残るためおすすめです。

    標準的な雛人形の並べ方・飾り方(七段・三段・五段・親王飾り)

    雛人形の15人全員を飾れる七段飾りの並べ方をベースに、三段・五段飾り、親王飾りの雛人形は飾ります。

    それぞれの雛飾りの並べ方について詳しく紹介していきます。

    七段飾りの雛人形と雛道具の並べ方

    赤色の「毛氈(もうせん)」がある場合、雛人形や雛道具を並べる前に雛段に毛氈をかけましょう

    見た目が華やかになるだけでなく、人形や小物を並べた際に安定します。また、厄除けや魔よけの意味も込められているとも言われています。

    毛氈の下の部分を、床の面に合わせ下の段から上の段へと中心と左右のバランスを意識しながらかけるときれいな仕上がりになります。

    両端を雛段に合わせて折り込み、ピンでとめたら雛人形・雛道具を並べましょう。

    一段目|内裏雛(だいりびな)

    雛人形の一段目には、内裏雛(だいりびな)と呼ばれる男女一対の雛人形を飾ります。

    正面から見て左側に男雛、右側に女雛を飾るのが標準の並べ方です。関西地域では、男雛と女雛の位置が反対になるので、地域やご家庭の風習を尊重し、柔軟に飾りましょう。

    男雛は「束帯(そくたい)」、女雛は「十二単(じゅうにひとえ)」と呼ばれる晴れの日における正装を身に付けています。

    男雛の冠についている「纓(えい)」はまっすぐに立て、右手に「笏(しゃく)」を持たせます。そして、左腰の袖の下に「太刀」を差し込み男雛の装飾は完成です。

    女雛には「桧扇(ひおうぎ)」を開き、両手に持たせましょう。

    内裏雛の背後には魔を跳ね返すという意味のある「金屏風」を立て、両脇に「雪洞(ぼんぼり)」や「燭台(しょくだい)」を置きます。昔は夜間に婚礼の儀式が行われていたことから、雪洞(ぼんぼり)で灯りをともす様子を現しています。

    最後に、男雛と女雛の間に桃の花をさした瓶子(へいし)を乗せた「三方飾り」や「菱台」を並べ一段目の完成です。

    二段目|三人官女(さんにんかんじょ)

    二段目には内裏雛のお世話をする役割である三人官女を並べましょう。

    三人官女は、両側の官女が立ち中央の官女が座っている場合と、両側の官女が座り中央の官女が立っている場合の2種類あります。中央の官女のみが既婚者であり、眉を剃ってお歯黒をしているのが特徴です。

    三人官女の持ち物は、向かって左側の官女には「提子(ひざげ)」と言われ、注ぎ口のある小鍋のような金属製の容器を持たせます。

    中央の官女には盃(さかずき)を乗せる台である「三方」(京風の場合は「島台」)、右側の官女にはお酒を注ぐ際に使用する「長柄の銚子(ながえのちょうし)」を注ぎ口を内側にしてそれぞれ持たせましょう。

    官女の間にはそれぞれ「高坏(たかつき)」を置き、桜餅や草餅などの季節の和菓子をお供えします。

    二段目は三人官女とそれぞれの持つ道具、そして高坏にお菓子を供えたものを並べて完成です。

    三段目|五人囃子(ごにんばやし)

    三段目には、儀式を盛り上げる役割である五人囃子を並べます。

    並べ方は正面から見て左側から、「太鼓」「大川鼓(おおかわつづみ)」「小鼓(こつづみ)」「笛」を持たせ、右端には扇を持った「謡い手」の順番です。

    雛人形の向かって右側である上座(左上座)に対して音量の配慮をおこなうことから、上座に大きな音が響かないように音の大きな楽器の順番に並べていきます

    四段目|随身(ずいじん)

    四段目は、護衛である随身を飾りましょう。向かって右側に左大臣と呼ばれる年を取った男性を飾り、左側に右大臣である若い男性を飾ります

    顔が同じで年齢がわからない場合には、黒っぽいまたは地味な着物を着ている方を右側に飾りましょう

    随身の頭には「巻纓の冠(けんえいのかんむり)」をかぶせ、と冠左右の耳のあたりに「おいかけ」をつけます。

    そして、「儀仗の剣(ぎじょうのけん)」と言われる武官ならではの刃の付いていない武器を左腰に刺し、左手に「弓」を持たせ袖に挟み、右手に羽を下にして「矢」を持たせます。

    「背負い矢」は肩から矢の羽が見えるように飾りましょう。

    中央には子孫繁栄や長寿の願いが込められた「菱餅」を置きます。最後に高級なお膳の型である「掛盤膳(かけばんぜん)」を菱餅を挟んで並べ、四段目の飾り付けは完了です。

    五段目|仕丁(してい)

    雛段の五段目には仕丁と呼ばれる、男雛のお供や庭掃除などの宮廷における雑用係を飾ります。

    仕丁の三人は、左から「怒り」「泣き」「笑い」の順に並べましょう。表情豊かな仕丁には表情が豊かな子に育つようにといった願いが込められています。

    正面から見て左側の仕丁に「台笠(だいがさ)」、中央の仕丁には「沓台(くつだい)」を、右側の仕丁に「立傘(たてがさ)」を持たせて並べましょう。左右の仕丁は外側になる手を挙げているのも特徴です。

    関西の場合、中央にはちり取りを持った人形、左右には熊手と箒(ほうき)などの掃除道具を持たせる場合もあります。

    そして、平安宮内裏の中庭に植えられ縁起物とされる「桜」と「橘」は、雛人形でも飾ることが主流で、向かって右側に桜、左側に橘を飾ります

    「左近の桜、右近の橘」ともいわれますが、左近・右近は人形目線での左右であるので並べる際に混同しないよう注意しましょう

    樹木は桜と橘ではなく、縁起の良いものとして「紅白の梅」を代用しているケースもあります。雛段を正面に見て、左が白梅、右に紅梅となるように並べましょう。

    仕丁の三人と桜・橘、もしくは紅白の梅を並べ、五段目は完成です。

    六段目|嫁入道具揃

    六段目には嫁入り道具の一式を並べていきます。

    主に屋内で使用するもので、正面から見て左側から順に「箪笥(たんす)」「長持(ながもち)」「鏡台」「針箱」「火鉢」「表刺袋(うわざしぶくろ)」「茶道具」を並べます。

    昔は嫁入りの際に、結婚後の生活に困らないように家財道具を一式を、女性側の親が用意して新婦に持たせました。

    そのため、婚礼の儀式を表わした雛人形にも嫁入り道具を飾り、生活に困りませんようにという願いを込めました

    七段目|お輿入れ道具(おこしいれどうぐ)

    雛段の一番下にあたる七段目には「御駕籠(おかご)」「牛車(ぎっしゃ)」といったお輿入れ道具と、屋内で使用する道具の中でも大きい「重箱(じゅうばこ)」を一緒に飾ります。

    「お輿入れ」とは嫁入りのことを指し、屋外で使用する大きめの嫁入道具のことです。

    婚礼の際に花嫁は御駕籠に乗り、結婚相手の家に乗り入れたことから由来します。

    正面から向かって左側から順に「御駕籠」「重箱」「牛車」の順に並べたら、七段飾りの雛人形の飾り付けは全て完成です!

    「並べるのが大変そう」「自分でも並べられるだろうか」と不安な方には、箱から出すだけで飾れたり、人形と持ち物が一体となったりしているものがおすすめです。

    コンパクトで場所を取らず手軽に楽しめる雛人形はこちらがおすすめです。また、コンパクトでおしゃれな雛人形はこちらを参考にしてみてください。

    三段飾り・五段飾りの雛人形と雛道具の並べ方

    三段飾り・五段飾りの雛人形の並べ方は、七段飾りの雛人形の並べ方がベースになります。

    三段飾りの一段目には、七段飾りの一段目同様に内裏雛と金屏風、雪洞、三方飾りや菱台を並べます。二段目には三人官女と高坏にお菓子を供えたもの、三段目には雛道具を並べるのが一般的です。

    五段飾りの場合、一段目には、内裏雛と金屏風、雪洞、三方飾りや菱台を、二段目には三人官女と高坏にお菓子を供えたものを飾ります。

    三段目には五人囃子、四段目には随身と菱餅と掛盤膳、そして一番下の五段目には雛道具を並べて飾るのが標準の五段飾りです。

    親王飾りの雛人形と雛道具の並べ方

    親王飾りの雛人形の飾り方は七段飾りの一段目同様に「内裏雛(男女一対の雛人形)」と「金屏風」「雪洞(ぼんぼり)」「三方飾り」「菱台」を飾ります。

    樹木の飾りがある場合には、男雛側の端に「橘の木」や「白梅」を、女雛側の端に「桜の木」や「紅梅」をかざりましょう。

    室町時代までは主流であった親王飾りの雛人形は、近年住宅事情などの理由から、コンパクトでありつつも雛人形を楽しめることから需要が増えています。

    また、手軽に飾れることや収納場所にも困らない点も人気の理由の1つです。

    雛人形の並べ方・飾り方についてよくある質問

    雛人形の並びは関西と関東で異なるのか、正しくない並べないと意味がないのかなど、雛人形の並べ方についてよくある質問を紹介します。

    お雛様の並びは関西と関東で違うの?

    お雛様の並びは、関西と関東で異なる場合があります。京都の一部を含む関西では、向かって左側に女雛、右側に男雛を飾ります。

    反対に関東では、正面から向かって左側に男雛、右側に女雛を飾り、関東の並べ方が標準とされている場合がほとんどです

    雛人形は正しく並べないと意味がないの?

    雛人形は正しく並べないとお嫁に行けなくなる、幸せになれないということはありません

    正しく飾らなかったから不幸になるといった効力は雛人形にはないため、必要以上に神経質になることはないでしょう。

    古くから受け継がれてきた伝統や風習を尊重し、さらに次の世代に繋げていくことは大切なことです。

    しかし、一年に一度きりの雛祭りを想いを込めて飾った雛人形と共に祝い、素敵な時間を過ごすことの方が大切です。

    地域の風習や伝統を尊重し、女の子の健やかな成長を祈りましょう

    標準的とされるお雛様の並べ方を紹介しましたが、絶対ではありません。地方によって男雛と女雛の並びが反対であったり、仕丁の持つ持ち物が異なっていたりと標準的なものとは違うこともあります

    伝統や格式を尊重することは大切なことですが、正しい飾り方でないとダメ!というわけではないため、あまりこだわり過ぎず楽しんで飾ることが大切です。

    一年に一度しか飾らない雛人形を、お子様と一緒に飾ることも素敵な思い出となるでしょう。

    とはいえ、雛祭りに雛人形を飾ってお祝いしたいけれど、飾るのも収納するのも大変そうだなと感じる方も多くいらっしゃるかと思います。

    しかし、雛人形は時代の流れとともに変化しており、最近ではコンパクトで色合いや小物がおしゃれなものも多くあります。

    また、最近では内裏雛のみを飾れる、親王飾りの雛人形も人気です。

    おしゃれでかわいい親王飾りのおすすめはこちらで紹介しています。

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    家族の絆を深められる大切な一日を、素敵な雛人形を飾って女の子の健やかな成長を祈りましょう。