• お食い初めのメニューと料理に込められた意味は?レシピもご紹介します

    お食い初めをするとなれば、一番大変なことが料理の準備。はじめてのママには、何を準備したらいいか全然わからなくて、困ってしまいますよね。

    お食い初めのメニューは「一汁一菜」を基本としたお祝い膳を用意します。住んでいる地域によって、使う食材は様々。いずれも縁起の良い、それぞれに意味のあるものが用いられますよ。

    今回は、お食い初めのお祝い膳に準備するメニューと、それぞれの食材に込められた意味についてご紹介します!

    お食い初めに必要なメニュー(献立)とその意味

    お食い初めに必要なお祝い膳のメニューは、基本的に5品です。なぜ、お食い初めのメニューになっているのか、意味もお伝えします!

    尾頭付きの鯛

    お食い初めはもちろん、お祝いの席には欠かせない鯛を準備しましょう。

    鯛は、頭から尻尾まで一匹丸ごと用意してくださいね。一匹丸ごと用意する意味は、首から尾まで繋がっている姿「首尾一貫(はじめから終わりまで全うする)」の意味からと言われています。

    鯛を準備する理由はたくさんありますよ。

    • 七福神の恵比寿様が抱えている魚だから
    • 「めでたい」の語呂合わせ
    • 体の色がおめでたい赤色、身が白色で紅白になり、見た目の縁起がいいから
    • 鯛は寿命の長い魚だから
    • 鯛は栄養価が高いから、などなど。

    鯛をお食い初めに使う意味は、主に「長寿」の願いが込められています。

    自宅でお食い初めの鯛を準備する場合、事前に近くの魚屋さんに「お食い初め用に使いたいです」と予約を入れておくといいですよ!

    赤飯

    お食い初めのご飯は、赤飯を用意します。赤飯には邪気を払ったり、魔除けの意味が込められていることから、お祝いの席で振舞われてきました。古来から赤という色には邪気を祓う力があると信じられているためです。

    お食い初めでは「赤ちゃんが病気や災難に遭わず、健やかに成長するように」と願いを込めて、赤飯をいただきます。

    お吸い物

    お吸い物には「吸う」ちからが強くなるようにという意味が込められています。

    お食い初めでは、はまぐりのお吸い物が用意されることが多いです。はまぐりは二枚貝がピッタリと合うことから「良縁」を意味し、対になっている貝以外とは殻が合わないことから「一対の貝のように良い伴侶に恵まれ幸せになってほしい」という良縁祈願の願いが込められています。

    さらに、はまぐりにはタウリンやビタミンB12など、他の献立では摂取しにくい栄養を豊富に含んでいることから、滋養に良い縁起物としても選ばれてきました。

    季節の事情ではまぐりが用意できない場合は、野菜スープなどで代用する家庭も増えてきています。他にも、海老、鯛、たけのこ、松茸などの縁起物を入れることもありますよ。

    煮物

    それぞれに意味のある食材や旬の野菜を煮物にします。地域や家庭の風習によって食材は変わりますが、筑前煮のように一つの鍋で煮て作ることが多いですよ。

    2種類以上のものを入れて炊き合わせることを「多喜合わせ(たきあわせ)」と呼び、「多くの喜びが訪れるように」という願いが込められています。

    よく使われる食材は、にんじん、かぼちゃ、たけのこなど。少し手間がかかりますが、飾り切りにすると見た目の華やかさが増すのでオススメです!

    それぞれの食材に込められた意味

    煮物に使われる食材には、それぞれに意味があります。赤ちゃんの明るい未来を願って、食材を選んでみてくださいね。

    【大根】土に根を張り成長することから「人生の基盤が安定するように」という願いが込められている。

    【にんじん】大根とセットで使って紅白を表現することが多い。飾り切りや型抜きで、松や梅の花など縁起の良い形に作り、煮物に彩りを添える。

    【里芋】親芋から小芋、小芋から孫芋、と次々に育つため「子宝に恵まれる(子孫繁栄)」の願いがある。

    【れんこん】穴が空いていることから「人生の見通しがよくなるように」という明るい先行きを表す意味や、種が多いことから「子孫繁栄」の願いが込められている。

    【かぼちゃ】栄養価が高いため「病気平癒」や「無病息災」の意味がある。亀の甲羅に見立てて飾り切りをすると「長寿」の願いも込められる。

    【たけのこ】真っ直ぐに伸びることから「真っ直ぐにすくすく成長するように」と、赤ちゃんの成長を願う意味がある。

    【昆布】「よろこぶ」の語呂合わせにかけて、縁起物の食材として使われる。

    香の物

    香の物には、季節の野菜や地元の名産品などを漬け込んだお漬物を使います。

    香の物を準備する意味は、長く漬け込んだお漬物に「長寿」の意味を込めていることと、口をサッパリさせる意味があります。

    お漬物の代わりに、酢の物を用意するご家庭もありますよ。その場合、大根とにんじんで紅白なますにすると縁起良く彩りもキレイです。

    タコの酢の物も「多幸(たこ)」の語呂合わせから縁起物とされています。タコは歯応えもあるので歯固めに使うこともあり、関西では人気メニューです。

    ほかにも、梅干しは「シワができるまで長生きできるように」という意味のある長寿を象徴する食べ物。色もおめでたい赤色なので、梅干しを香の物にするご家庭も多いのでオススメです。

    手作りできる!簡単お食い初めのレシピ

    お食い初めのメニューは、お家で作れますよ!初めてでも作れる簡単レシピをご紹介します。

    鯛の塩焼き

    【材料】鯛1尾

    • 真鯛 1尾(800g前後のサイズのもの)
    • 塩 大さじ1
    • 酒 大さじ2
    • かぼす 1個
    • 塩(化粧塩)  小さじ2

    【作り方】

    1、シンクで鯛のウロコを取り、エラと内臓を取り除く。取り除けたら、お腹の中をキッチンペーパーでキレイに拭く。

    ★お魚屋さんで鯛を予約注文する際に「お食い初めで塩焼きにするので、下処理をお願いします!」とお願いしておくと、この工程をしなくていいのでとってもラクですよ。

    2、ボウルに水を入れ、塩(分量外で大さじ1)を加えて鯛を洗う。洗えたらキッチンペーパーで水気をしっかり拭き取る。

    3、まな板に鯛を頭を左にして乗せ、身にバツ印の切り込みを入れる。

    ★焼いた時に皮が縮むので、切り込みを入れていないと皮が破れてしまい、キレイに焼き上がりません。

    4、鯛の身とお腹の中に塩と酒を振ってすりこみ、ラップでピッタリと包んで、常温で15分置き味を馴染ませる。この待ち時間の間に、オーブンを200℃で予熱しておく。

    5、ラップを取って、キッチンペーパーで軽く水気を拭き取り、胸びれと尾びれに塩(化粧塩)を塗りつけて、200℃で予熱したオーブンで20分、180℃に温度を下げてさらに15分焼いたら出来あがり!

    ★途中で様子を見て、ヒレが焦げそうなら、アルミホイルを被せてください。

    さつまいも入り赤飯

    【材料】5〜6人前(5合炊き炊飯器で3合炊くレシピです)

    • もち米 2合
    • 米 1合
    • さつまいも 200g
    • 赤飯の素 1袋(3合炊き用)
    • ごま塩  適量

    ※お家の炊飯器が3合炊きの炊飯器なら、もち米1.5合、米0.5合で合計2合にして炊くとOKです。

    【作り方】

    1、もち米と米を洗う。

    2、さつまいもをよく洗い、一口大に切って、水に5分くらいつけ、アク抜きをする。

    3、炊飯器に洗ったもち米と米、赤飯の素を入れ、3合のラインの少し上くらいまで水を入れる。

    4、その上からさつまいもを入れ、30分浸水させる。

    5、浸水できたら、通常モードで炊く。

    6、炊けたら軽く混ぜ、お茶碗に盛り、お好みでごま塩を振りかけたら出来上がり!

    はまぐりのお吸い物

    【材料】4人分

    • はまぐり 8個(砂抜き済みのもの)
    • 花麩 4個
    • 三つ葉 ½束
    • 水 800ml
    • 昆布だし 5g(顆粒で食塩無添加のもの)
    • 塩 小さじ¼
    • 酒 大さじ1
    • しょうゆ 小さじ⅓

    【作り方】

    1、三つ葉を3センチくらいの長さに切り、花麩をぬるま湯で戻す。

    2、鍋に、水、昆布だし、塩、酒を入れ、沸騰したら、はまぐりをいれる。

    3、はまぐりの口が開いたら花麩を入れ、少し煮たててから、しょうゆを入れて軽く混ぜる。

    4、お椀にはまぐりを入れてから汁を注ぎ、三つ葉で飾れば出来上がり!

    花麩は無くても大丈夫ですが、入れることで華やかさが劇的にアップするので、オススメです。

    筑前煮

    【材料】4人分

    • 鶏もも肉 250g
    • 厚あげ 1枚
    • れんこん 1節(150g)
    • たけのこの水煮 1本(100g)
    • にんじん ½本
    • しいたけ 4〜6枚
    • 絹さや 6枚
    • サラダ油 大さじ1/2
    • 水 300ml
    • しょうゆ 大さじ4
    • みりん 大さじ4
    • 砂糖 大さじ2
    • 酒 大さじ3

    煮物は一度冷ましてから温めると味が染み込んで美味しくなるので、前日に作っておくのがオススメです!当日は何かとバタバタしがちなので、温めるだけにしておくとめっちゃラクでしたよ。

    【作り方】

    1、鶏もも肉を一口大に切り、油あげは油抜きをして、食べやすい大きさに切る。

    2、れんこんの皮をむき6枚に切り、10分くらい水にさらしアク抜きをする。

    れんこんは、穴と穴と間に切り込みを入れるようにして花形にするとキレイな飾り切りが出来ます。

    3、にんじんの皮をむき5ミリ幅くらいの輪切りにして、梅型で抜く。

    梅型は100円ショップでも売っています!型を抜いた後、花びらの溝から中央に向かって包丁で浅く切り目を入れ、その切り目に向かって包丁を斜めに入れて削ぐように切り取るとキレイな飾り切りができますよ。

    4、しいたけは、亀の甲羅の飾り切りにする。

    亀の甲羅の飾り切りは、縦長の六角形の形になるように切り(左右を切り落とし、残りの2辺は中央に向かって斜めに切る)、斜めに5㎜幅の薄い切り込みを入れればOKです。

    5、たけのこは、食べやすい大きさに切る。

    6、絹さやは筋を取って塩ゆでにし、先端をVの字に切り取り、半分に切る。

    7、フライパンにサラダ油をひき、中火にかけ鶏もも肉を炒める。鶏もも肉の色が変わったら、れんこん、たけのこ、にんじんを加えて炒め合わせる。

    8、全体に油が回ったら、厚あげとしいたけを加えて、水、しょうゆ、みりん、砂糖、酒を加える。

    9、クッキングシートかアルミホイルで落とし蓋をし、弱めの中火で10分煮る。途中でアクがあれば取り、全体を軽く混ぜる。

    10、仕上げに、2〜3分中火にして、水分を飛ばしたら出来上がり!

    11、器に盛り、絹さやを飾る。

    お食い初めに使う赤ちゃんのお膳には、一つずつ盛り付ければOKです!飾り切りは可愛くて華やかになりますが、たくさん作るのは大変…。私は数個ずつだけ作り、上の方に飾り切りのものを飾るように盛り付けましたよ。

    紅白なます

    【材料】4人分

    • 大根 200g
    • にんじん 50g
    • 塩 小さじ1
    • 砂糖 大さじ½
    • 酢 大さじ2

    【作り方】

    1、大根とにんじんを千切りにしてボウルに入れ、塩をふり10分置く。

    2、塩が馴染んでしんなりしたら揉み、水気を固くしぼる。

    3、砂糖と酢を混ぜ合わせ、大根とにんじんに和えて味を染み込ませたら出来上がり。

    ちらし寿司

    【材料】5人分

    • 温かいご飯 800g
    • 砂糖 大さじ3
    • 塩 小さじ½
    • 酢 大さじ3
    • 厚焼きたまご 卵3個分
    • きゅうり 1本
    • 刺身用の蒸しダコ 200g
    • いくら お好きな量

    ちらし寿司は簡単に出来て、家族の食事にピッタリ!さらに、お好きなお刺身を追加して乗せると豪華になります。市販のちらし寿司の素を使うのもアリです!

    【作り方】

    1、砂糖、塩、酢を器に混ぜ合わせておく。

    2、厚焼きたまごを作る。

    3、温かいご飯に、混ぜ合わせておいた調味料を加えて、ご飯に混ぜ合わせる。

    4、タコ、厚焼きたまご、きゅうりを1センチ角くらいに切る。

    5、酢飯をお皿に盛り、具材といくらを彩りよく盛りつけると出来上がり。

    お忙しい方はネットでも購入できる!お食い初めセットがオススメ!

    お食い初めの時期は、まだまだ赤ちゃんのお世話が大変な時期。毎日忙しくて「もっと簡単にお食い初めの準備をしたい!」という方には、お食い初めセットがオススメです!

    お食い初めに必要なメニューが全部揃っていて、味も美味しいお食い初めセットが色々ありますよ。中には、食器もセットになっているものもあるので、まとめて選べばさらに準備がラクになります。

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    色々な種類があるので、見て選ぶのも楽しい!ネットで注文すれば、あとは届くのを待つだけで簡単です。冷凍で届くものが多いので、前もって注文しておけば、赤ちゃんやママの体調に合わせてお食い初めを考えられるのも嬉しいポイント!

    他にも、手作りとレトルトパウチや、お惣菜などを組み合わせたりしても、簡単に準備できますよ。

    お食い初めのやり方や準備するものは各家庭で様々。「料理は手作りしなければいけない」など決まりはないので、家族みんなで赤ちゃんの健やかな成長を願い、楽しくお祝いしましょう。私もまわりのママ友も、作れるところは作って、難しいところは出来ているものを購入しているお家が多数でしたよ。

    お食い初めで大人が食べるものは?

    お食い初めをお家でするときの疑問で多いのが「家族や大人は何を食べるの?」ということ。赤ちゃんのためのお祝い膳だけでなく、大人向けのお祝いメニューも準備しましょう。

    お食い初めのお祝い膳に準備したものを多めに作っておいて、みんなで食べたり、大人の食事としてお寿司やオードブルを付け足すのもいいですね。

    赤ちゃんのためのお祝い膳も、赤ちゃんの成長を願いながらパパとママで美味しくいただきましょう。

    地域によって違う!お食い初めの料理

    お食い初めのメニューは、地域によって特色があります。

     

    【北海道、東北地方】

    • 赤飯を炊くとき、甘納豆を使って炊く地域があり、お味は甘いお赤飯。お赤飯の赤色は食紅でつけます。
    • 鯛の代わりにキンキを使います。キンキは、表面が赤く身は白いお魚なので、鯛と同じ縁起物です。

     

    【関西地方】

    • 香の物には梅干し、歯固めの石の代わりにタコを使います。
    • 京都府では、ホウボウやカナガシラを鯛の代わりに使うことも。頭が硬くて大きな魚なので「人の長になる」という意味が込められています。

     

    【東海地方】

    • 愛知県では、煮物の中に、丸く切った白いはんぺんを入れます。

     

    あなたのお住まいの地域はどうでしょうか?それぞれのご両親やご家族に聞いてみて、準備を進めてくださいね。

    まとめ

    • お食い初めに必要なメニューは、尾頭付きの鯛、赤飯、お吸い物、煮物、香の物の5品。
    • お食い初めの料理は手作りもできるが、全部揃っていてラクなお食い初めセットもオススメ!
    • お食い初めで大人が食べるものは、赤ちゃんのお祝い膳に準備した食事や、大人用に追加で準備するお寿司やオードブルなど。
    • 地域によってお食い初めの料理は違うので、ご両親や家族に確認して、準備を進める。

     

    メニューや食材に込められている意味を知れば、お食い初めの準備が楽しくなりますよね。お食い初めセットやお惣菜なども利用して、無理なく、楽しいお食い初めにしましょう。



    お食い初めのやり方や食べる順番は?準備やメニューも徹底解説します